極秘の歴史に閉ざされた被爆者



今日は広島原爆投下から75周年。犠牲者の慰霊や核兵器廃絶へ向けた平和記念式典が広島で行われている。広島と長崎での被爆惨状は世界で広く知られ、絶えることなく毎年この時期に人々の記憶を新たにしている。しかし世界には、放射能に被爆した事実を強引に封印され、歴史の向こうに追いやられた人々が意外な国にいる。その国とはアフリカのコンゴ民主共和国である。


シンクロブウェ鉱山。殆どの人はこの名も、どこにあるのかも知らない。コンゴのカタンガ州南部にある小さな鉱山だが、人類史上最大の凶暴で壊滅的な惨状を広島・長崎にもたらした重要な働きをしたのである。「広島・長崎の原爆が話題になる度に、意識的にシンクロブウェの名が引用されるのを避けた」と現地関係者の言葉がある。この鉱山から、原爆の核となるウランが産出されて使用されたのである。ただ現地関係者は続けて、「悲劇は広島・長崎に原爆が投下されてから始まった」とも言う。


1915年に当時ベルギーの植民地時代に豊富なウラン鉱脈が発見され、1960年まで世界でも有数のウラン鉱山だった。米国やカナダでは鉱石から抽出されるウランは0.03%も採れれば大出来と言われていたが、シンクロブウェでは65%も採れた。従って、米国は全需要量の90%をここから調達していたが、1960年にコンゴが独立する直前にベルギーが鉱山を閉鎖し、坑口をコンクリートで塞いだ。その間、各国で続けられた核兵器開発レースには、このコンゴの鉱山が重要な役割を果たしていたのである。


閉山後はどの鉱山会社も採掘事業はしていないとされていたが、2004年に二つの大きな落盤事故があって初めて非合法な採掘が行われ密輸されていたのが露見した。20世紀の終わりまでに、子供を含めて約1万5千人が坑内で放射能を含む鉱石を手掘りで採取していたのである。しかし、落盤で何人が犠牲になったか、何人が放射能に被爆したか、ベルギーとコンゴとも口を閉ざしている。


「広島や長崎で行われているような慰霊祭はコンゴで行われることはない」とある。日本以外にもいたヒバクシャは完全に歴史の裏に封印されてしまったのである。


出典:BBCニュース(こちら英文)




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