最近の医者は病気を治してくれない



死者の検死などを専門とする法医学関係を除いて、医者は一般に『修理屋』と言われている。病気の原因を究明し、病巣・患部を除去して治してくれる、つまり身体を正常な状態に戻してくれるところから来ている。ところが、最近の医師の多くは患者の診断・治療はしてくれず、単なる薬の処方箋発行が主体となっている。


私も毎月一回、コロナ騒ぎが始まってからは二ヶ月に一回、町の診療所に出かける。風邪をひいたとか特段の病気で診て貰うためでなく、降圧剤が切れたので新たに貰いに行くためである。医師も血圧手帳をパラパラめくって動向を見たり、体重や体温の変化をチェックするだけで、病気ではないため診療のしようがない。いつも、ゴムボールのついた血圧計で測って終わりである。医師はこんな患者だと予め知っているのである。


ところが今日は違った。いつもの薬を貰うだけの定期検診の日だったが、実はこの一ヶ月に直ぐに満腹になって食事が出来ない、従って四六時中ハラが張っている日が続いた。加えて、呼吸障害を感じる程の息苦しさと息切れ感がある。今日のこの日を待たず余程緊急に診て貰おうと思っていたが引き延ばしにしていたと冒頭に申告した。


医師は「そりゃいけませんね」と言いながら、私の報告をパソコンに投入していたが、提出した血圧手帳を見て「血圧・体温・体重とも変化なく正常ですね」と言ったまま、聴診器を胸や腹、背中を当てることなく、金属のアイスキャンデイの棒のようなもので私の喉奥を診ることもせず、「では今日は血液検査をしましょう」と言って採血し、いつものように血圧を測って終わってしまった。


いつもと異なる何か新しい薬を処方してくれるのかと思ったが、普段の降圧剤だけだった。注射もせず結局、腹の膨り、早期満腹感、呼吸障害感という不具合は治らないままで、治療の手段は何もなく、血液検査の結果待ちのようである。


子供の頃、寝込んでいる時に往診に訪れた医師と看護婦が、額に氷嚢を載せ、聴診器を当て、胸に手を置いてトントンと軽く叩き、注射をして直ぐに治してくれた時代が懐かしい。