異なる世代が混在するハラスメント感覚



トヨタ社員の自殺は、上司のパワハラが原因と豊田章男社長が認めたことが大きく報じられた。豊田社長は当初、社内調査を踏まえてパワハラと自殺の因果関係を否定していた。しかし豊田労働基準監督署が労災を認定していたことが契機とされている。パワハラの具体的な状況は詳しくは説明されていないが、遺族側によると直属の上司から「ばか」「アホ」「死んだ方がいい」などと叱責され、3ヶ月の休職中に適応障害と診断されていたと言われる。


2017年に自殺した男性は当時28才、上司の年齢は公表されていないが、当該の男性の年齢から推察すると若くても40才台後半、或いは50才台かも知れない。後期高齢者の我々世代からすれば、「へぇ~、この程度の叱責でパワハラ?」との思いがあるが、当時のトヨタの上司も同じ思いだったに違いない。


スポーツ界での体罰で良く引き合いに出されるのは、体罰を喰らわした指導者は選手時代に受けたのと同じ或いは似たような方法で選手を指導しがちだと言われる。丁度戦時中に軍隊で上官から受けた体罰を部下に喰らわしたのと同じ習慣である。我々の世代がペイペイの時に企業内でも流行していた。従って、今でいうパワハラを指導の一環として理解していたのである。そこには罪意識は全く存在しなかった。


私自身、剛腕と言われた上司の下で働いていた。その上司は「婦人部長」と言われ女子社員には滅法甘く女性に人気があったが、男子社員には見境なく大声で怒鳴りつけ部下の人格を無視した叱責をすることで社内でも有名だった。部下が夜帰宅した頃を見計らって、自宅から電話をかけ「これだけ言っても謝らないのか」と叱責し、部下の家族の存在も考慮しないことでも有名だった。私も一度電話をかけられた経験がある。今ならパワハラを絵にかいたような存在だった。


その上司は後には社長・会長まで上り詰めた程だったが、社内で人格を無視された程の叱責を受けた男子社員は多く当時はいずれも指導と受け止め、「あの人のお陰で育てられた」と感謝する人すら多かった。


パワハラ意識がないそのような世代が今の指導層にまだ残っている。些細なことでハラスメントと騒ぐ若い世代と共存している現代である。豊田章男社長も実は古い世代感覚の人だったに違いない。東京五輪の森さんのような人は他にもまだ沢山いるのである。




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