旅の土産は和菓子が主流



地方へ旅行した時に買い求める土産物と言えば、海岸地域の水産物や地方特産の漬物、蕎麦などの麺類を除けば殆どが和菓子である。その地方独特の銘菓の表示がある菓子箱が土産物店、高速道路のサービスエリア、道の駅などにズラリと並べられている。


私が生まれ育った京都は和菓子の老舗がひしめき、全国的にも名の知れ渡った多くの銘菓の集積地である。古くから茶道が盛んで良質の和菓子が求められ、発展して来た歴史ある土地柄でもある。その中で、質の高い銘菓に囲まれ馴染んで来た結果、地方の和菓子は取るに足らないものと軽視する傾向があった。従って、旅先での土産物選別に難儀したのである。


しかし、世間の評判、人から貰った土産品、地方の名産品店で試食した結果、自分なりに好みの地方の銘菓がある。例を挙げると、福井の羽二重餅、播州赤穂の塩味饅頭、甲斐の信玄餅、岡山の吉備団子、東京新宿の花園饅頭、伊勢の赤福餅など。


近場である意味もあって伊勢には何回となく行ったが、海産物の他は特段の名物は見当たらない。家族の好みもあっていつも無投票選挙のように「赤福餅」を買うが、本来ならわざわざ伊勢まで行かなくても京都駅で買える。伊勢の銘菓と言えばこれが唯一無二のものと思っていたが、最近の毎日新聞に『130年の歴史、伊勢銘菓「くうや勘助餅」、6月末廃業』の記事が目に付いた(こちら)。


「くうや勘助餅」とは全く知らなかった。そんな和菓子の老舗があることも初耳だった。写真を見ると、桜餅の桜の葉を取り去ったような姿をしている。和菓子、特に餅や饅頭は賞味期限が短い。「くうや勘助餅」もこのため県外に広く販売することが出来なかったが、「伊勢志摩地区で慶事、法事に広く利用されて来た」とあるので、文字通りこの地方に限定された特産品だったのであろう。それだけに「地元の味を消すな」の声が高まり、のれんを維持し何らかの支援の道を探るとある。


伊勢には「くうや勘助餅」だけでなく、様々なタイプの餅菓子を育んで来たと商品名がズラリと記載さている。いずれも聞いたことがない、土産物店でも目に付かないものばかりである。「赤福餅」の全国区の大きな傘のブランド名に隠れていたようである。




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